MSL FORCE Type-C マグネット式 変換アダプタ:テザー撮影が便利になりそうだと思ったけれど…

MSL FORCE Type-C マグネット式 変換アダプタ:テザー撮影が便利になりそうだと思ったけれど…

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最近は、撮影の8割くらいがiPadでのテザー撮影になっています。
iPadの使用頻度が増えることで、充電回数も増加しています。テザー撮影でのケーブルの抜き差しと、充電の抜き差しで端子に負荷がかかっている気がしてきました。

iPadの端子への負荷を少しでも減らそうと、マグネット式のアダプターでの充電を検討しているときに、マグネット式で40Gbpsの高速データ転送ができるものがあることを知りました。
これを使えば、ワンタッチでケーブルを接続して、快適なテザー撮影ができるのではなかろうかと、色々試してみたのでその結果を紹介します。

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USB3.2 GEN2 40Gbpsのマグネットアダプター

最大240Wの給電、8K60Hzの映像出力、USB3.2Gen2で40Gbpsのデータ転送が可能と、高性能なマグネットアダプターです。

今まで、ケーブルの負荷を考慮してマグネットアダプターを使ってみようと思ったことはありましたが、USB2.0で480Mbpsの通信速度くらいしか出ないと思い込んでいて、テザー撮影には不向きだと使うのは諦めていました。
ただ、ワイヤレスでのテザー撮影が増えたので、有線接続の機会が減り、iPadの充電はマグネット式にしてもそこまで不都合はなさそうだと思い、導入を検討。
色々見ているうちに、高速通信できるアダプターの存在を知り、これならテザー撮影も快適にできるのではないかと、買ってみました。

アダプター1つで、1500円以上するので結構高いです。
同じメーカーでも100W給電、通信速度480Mbpsのアダプターは1000円を切っているので、シンプルに充電だけの用途なら、そちらの方がコスパは良いと思います。

このような感じで、両面に接点があります。

端子まで含めた縦の長さが、約27mm、横幅13mmくらい。
厚みは、縦約12mm、横約7mmくらいです。

パーツ単体で見るとそこまで大きくはないですが、実際にケーブルに接続するとそれなりにボリューム感があります。

先端は大きいですが、愛用のiPadケースにもギリギリ収まるサイズ感。

この出っ張り部分が3.4mmくらいあるので、ケース無しで装着していると結構目立ちます。
横幅も12mmくらいで、ケースによっては干渉しそうな気がします。

ケースのフタ部分が閉まらなくなっています。
そこまでハードな環境で使っていないのと、このアダプターがあることで、端子の中にホコリが入ることは防いでくれそうなので、カバーは切ってしまおうかと思っています。

接続されると薄っすらとランプが付きます。
ほんのりとした明かりで、明るい部屋だとほとんど分からないので、デスクの電源周りに使っても眩しくて鬱陶しいこともなさそうです。

テザー撮影の速度はアダプター無しとほぼ変わらず

※音が出ます

実際に、α7RVとiPad ProでCaptureOne mobileを使って、テザー撮影してみました。
RAWはロスレス圧縮のLサイズで、カメラ内のカードと同時記録する設定になっています。
アダプターのありなしでは、転送速度にほとんど違いは出ないようです。

ちなみに、この実験で使っているケーブルは、

テザーツールズのケーブルの代わりになるかもと期待している、Cable Mattersのケーブルです。

テザー撮影にはあまり関係ありませんが、給電能力も軽く見てみます。

iPad Proには問題なく急速充電されています。
右はSmallRig RC60Bです。このライトは、最大100W給電対応で、このチェッカーだと85W表示になっていますが、ライト本体の液晶は「DCin 100W」の表示になっていました。
残念ながら、手持ちに100W以上で給電する機器がないので試せていませんが、少なくとも100Wは問題なく給電されるようです。

転送速度は問題ないが、別の問題が…

アダプターの磁力はそこそこ強力で、ある程度近づけると勝手にくっついてくれます。
ただ、横方向の力がかかると簡単に外れてしまいます。
ケーブルに引っかかったときに、あまり負荷がかからないという意味では良いのですが、テザー撮影だとカメラ側からケーブルを動かすだけで外れてしまう問題が。

特にテザーツールズのケーブルは固く重いので、ちょっと浮かすと簡単に外れてしまいます。
テーブルの上など平らなところに置いておけば、ある程度安定して使えますが、iPadに接続して立てて使う場合は、ケーブルの自重で外れてしまいます。

Cable Mattersのケーブルだと、少し軽いので一応くっついてくれますが、少しケーブルに触るだけで簡単に外れてしまい、やはり手持ちカメラでのテザー撮影にはあまり実用的とは言えません。

対策として、テザーガードなどを使って負荷を逃がすようにしてみました。
一応、ケーブルを動かしたときにアダプター側への負荷が多少減って、外れにくくはなります。けれど、実際の撮影で快適に使えるかと言われると、正直微妙なところです。

これくらいガチガチに固めてしまえば、とりあえず安定はするので使えなくはないかと思います。

マグネットアダプターを取り付けてのテザー撮影は、実用するには微妙というのが感想です。
特にiPadでのテザー撮影の場合は、見やすさのためにiPadを立てておきたいので、相性が悪いと思いました。ノートPCの場合は、テーブルに置けばそれなりに安定するので、iPadよりは使いやすそうです。

それでも、端子が1つしかないiPadの場合、端子保護の面ではマグネットアダプターは有用です。
色々検討した結果の、運用方法はとりあえずこのような感じで…

  1. 基本はワイヤレスでのテザー撮影

特に、接続が切れると面倒な短時間の撮影の時などは、ワイヤレスで繋いでしまったほうが都合が良いことが多いです。
ワイヤレスでテザー撮影していると、撮影中にiPad・カメラ両方にUSBで給電できるというメリットもあります。
デメリットというか、面倒なのはレンズ交換でカメラの電源を切ったときの再接続くらいです。

  1. 物撮りなど長時間の撮影のときに有線接続

物撮りの場合は、接続が切れてもそこまで問題ないことが多いのと、レンズ交換がすることが多いので、マグネットアダプター経由で有線接続します。
他に、人物撮影でレンズ交換する時間がある撮影の場合は、多少接続が切れても問題ないような余裕のある撮影の時が多いので、有線で繋いでしまったほうが色々と便利です。

テザー撮影の場合は、色々と考えなきゃいけないことがありますが、マグネットアダプターとしての性能はバッチリです。
単純に充電だけなら、安いアダプターでも良いですが、テザー撮影まで考慮する場合には、オススメのマグネットアダプターだと思います。

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Tanaka Toshiyuki
都内在住フリーランスのカメラマンです。
ファッション・ポートレート・物撮りなどを中心に活動しています。

このブログではカメラ・機材やガジェットなど撮影に役立つものを中心に紹介しています。

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