こんにちは、フリーランスフォトグラファーのTanaka(@Tanaka__photo)です。
仕事で撮影しているときは、テザー撮影をすることが多いです。
SONYにマウント変更してからは、iPadでのワイヤレステザー撮影が快適なので、ケーブルを使っての有線テザー撮影をする機会が少し減っています。

それでも、撮影中に頻繁にレンズ交換をする必要があるときやRAWを素早く転送したいときなど、有線の方が便利なこともまだまだ多いです。
今まで、フォトグラファーの間では定番のテザーツールズのケーブルを使っていました。安定感や信頼性などは文句なしなのですが、やっぱり値段がちょっと高い…。
もうちょっとお財布に優しいものはないかと探していたら、Cable Matters Active USB Type Cケーブルという良さそうなケーブルを見つけたので紹介します。
3メートル以上の長さのケーブルは選択肢が少ない
有線でテザー撮影するときのケーブルの長さは、撮影時の取り回しを考えると、最低でも3メートルは欲しいです。
3メートル以上の長さのUSBケーブルは、探してみると意外と選択肢がありません。
そういった事情もあって、定番のテザーツールズのケーブルを使っていましたが、このケーブルがなかなか高価です…。

ケーブルは消耗品なので、できれば安価な方が助かります。
Amazonを眺めていたら、VRヘッドセット向けのケーブルが、長さは5メートルと十分長く、価格が安かったので、ものは試しと買ってみました。
Cable Matters Active USB Type Cケーブルの外観


VRヘッドセット用のケーブルとして売られているこのケーブル。
よくよく見ると、「高速データ転送」「PD(パワーデリバリー)非対応」「5メートルの長さ」「L型コネクタ」など、テザー撮影のために生まれてきたかのようなスペックです。
価格は3000円を切るバリュープライス。
テザーツールズの半額以下です。

5メートルのケーブルなので、それなりにボリューム感があります。

アクティブケーブルで、この四角い部分にチップセットが内蔵されているようです。
愛用していた、サンワサプライのアクティブリピーターケーブルと違い、このチップ自体に電源供給する仕組みはありません。
このチップが、遅延やエラーのない5メートルのデータ転送を助けてくれるとのこと。
効果の程は果たしてどうなのかという感じですが、軽くテストでテザー撮影してみたところ、テザーツールズのケーブルと変わらない速度で、安定して転送されています。

テザーツールズのケーブルと比較

ケーブルの太さは約4.6mm。
テザーツールズのケーブルは約6.4mmなので、一回りくらい細いです。
Cable Mattersのケーブルは細い分、柔軟性の面では取り回しが良いですが、耐久性はこれから使ってみての評価になります。


Cable Mattersの方がやや軽いですが、50g程度の差なので誤差の範囲内だと思います。
重さよりは、ケーブル自体の固さでテザーツールズのケーブルのほうが、カメラに接続したときに重量を感じる気がします。


ケーブルは片側がL字型で、反対はストレートタイプです。
L字部分のゴツさなど、軽く触った感じの頑丈さはテザーツールズのケーブルと遜色ない印象です。
まだ使い始めなので、なんとも言えませんが、データ転送の性能的にはまったく問題なさそうです。
さらに、テザーツールズと比べてやや柔らかいので、撮影中の取り回しの面ではCable Mattersの方が優れていると思います。
このケーブルの細さが、断線などを含めたケーブルの耐久性にどう影響してくるかで、今後の評価は変わりそうですが、今のところコスパはかなり良いのではないかと感じています。
カメラとの接続は単方向

テザー撮影で使用するときは、L字型の方をカメラに接続します。
データ転送は単方向なので、接続を逆にするとテザー撮影はできませんでした。


給電も単方向のようで、モバイルバッテリーとiPadを接続すると、ストレート→L字型の方向に給電されます。USB Power Deliveryに非対応で、5V1.5Aの充電をサポートとのスペック通り、約7Wで給電されました。
α7RVとα7CIIではiPadとのテザー撮影時に、iPadからカメラへ給電されます。
耐久性は未知数ながら、コスパの面ではかなり優秀そう

Cable Matters Active USB Type-Cケーブルは、
- 5mという十分な長さ
- 柔軟で取り回しやすい設計
- 安定したデータ転送
- 約3000円という手頃な価格
これらを兼ね備えた、非常にバランスの良い製品です。
Tether Toolsのケーブルと比べると、柔らかくて扱いやすく、撮影中に動きやすいのが好印象。まだ耐久性は未知数ではありますが、2本買ってもTether Toolsの1本以下という価格を考えると、2本用意して予備としておけば、断線などの不安もある程度は解消されます。
有線テザー撮影をこれから始めてみたい方、コストパフォーマンスを重視する方にとって、テザー撮影用の新定番ケーブルとして、有力な選択肢になるのではないでしょうか。

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