サブにもメインにもなれるLEDライト:Nanlite FC-120Cレビュー

サブにもメインにもなれるLEDライト:Nanlite FC-120Cレビュー

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こんにちは、フリーランスフォトグラファーのTanaka(@Tanaka__photo)です。

最近は、LEDライトのみでライティングをすることも増えてきました。
そんなときは、以前に紹介したNANLITE FS-300Bをメインに使っています。

十分な光量があり、大型のソフトボックスでも問題なく使える信頼できるライトです。
一方でサイズはやや大きいので、「ここまでの光量はいらないけれど、もう少し身軽にセットできたら楽なのに」と感じる場面があります。
さらに、FS-300Bをメインとして、サブ(補助光)として使えるライトがあると便利かもと思うことも多くなり、追加のライトを検討することにしました。

そんなときに気になったのが、NANLITE FC-120Cです。

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FS-300Bの代わりではなく、サブのライトとして

最初に書いておきたいのは、FC-120CはFS-300Bの代替ではないということです。
筆者の中では、立ち位置がまったく違うライトとなります。

FS-300Bは、大きなソフトボックスを使いたいときやバウンス光など、光量が必要な場面で真価を発揮します。一方でFC-120Cは、直当てや補助光としてのサブライト用途で扱いやすい光量とサイズ感を持っています。

例えば、

  • 大型ソフトボックスを使う → FS-300Bが安心
  • メインライトとしては直接当てる。補助光としてメインに足してあげる形で使う → FC-120Cで十分

というような使い分けが考えられます。
基本的なライティングとしては、FS-300Bをメイン、FC-120Cをキー(サブ)という関係で使うことが多くなります。

ただし、撮影状況次第ではFC-120Cがメインとして成立する場面もあり、可搬性や扱いやすさという点では、FS-300Bより優位に感じるケースも少なくありません。

軽量・コンパクトという数字に出ない価値

FC-120Cを手に取ってまず感じるのは、やはり軽さとコンパクトさです。灯体自体は手の平サイズと言っても過言ではない小ささ。

リフレクター込みの本体重量は、約1.3kg。
FS-300Bの約半分以下の重量は、数値以上に手に持ったときに軽く感じます。

トップライトとして使うときの安心感や、スタンド選びの自由度は、このサイズ感と軽さだからこそ。
ライティングを組むときに「気を使うポイント」がひとつ減る感覚があります。

軽さと本体のプラスチッキーな感じは、パッと見でやや安っぽさを感じるものの、触っていて不安を覚えることはなく、しっかりとしたビルドクオリティが保たれています。

質感や剛性感も含めて、プロユースとして使う前提でも違和感はなく、ある程度のハードな使い方でも心配なさそうというのが正直な印象です。

電源まわりに感じる“現場向けの配慮”

FC-120Cは電源部が灯体と分離しています。
FS-300Bのような一体型と違い、分離式というと面倒そうに感じるかもしれませんが、FC-120Cの電源アダプターはかなりコンパクト。

アダプターと電源ケーブルを合わせた重量も約510gと軽量なので、設置時にも思ったよりも不便さは感じませんでした。

それよりもメリットに感じたのが、電源部が分離していることでライト本体が軽量になっている点です。そのため、トップライトや高い位置に設置するときにも安心感があります。

ACアダプターには、ライトスタンドなどに引っ掛けられるワイヤーがあり、さらにVマウントでの固定も可能なので邪魔になりません。ACアダプターと本体を接続するケーブル長は約1.1mと十分な長さで、設置の際の自由度は高めです。
他にも本体接続部分にロックがついていたりと、プロの現場が想定された作りになっていると感じました。

USB-C給電という“保険”

FC-120CはUSB-C給電にも対応しています。
正直なところ、出力などの条件から、USB-C給電を常用するのはあまり現実的ではないと感じました。

60W出力のモバイルバッテリーでは最大35%の出力。100W給電が可能なモバイルバッテリーでは60%出力での使用が可能です。

140W以上の出力が可能なバッテリーやアダプターを使えば、100%出力での使用もできるようです(残念ながら手元にないので確認できませんでした)。

出力に制限があるものの、屋外や電源が取りにくい環境、あるいはACアダプターを忘れてしまったときなどの非常時に、「選択肢がひとつ増える」こと自体がありがたく感じます。

USB-C対応=革新的、というよりは、逃げ道を用意してくれているという感覚でいると、FC-120Cを使っているときの安心感が増します。

出力チェック|ライトの明るさと影の出方

FS-300Bや、以前紹介した SmallRig RC60Bとは違って、LED素子の前面にガラスのようなものがついています。

このガラスにどのような効果があるのか(光を拡散させている…?)は不明ですが、リフレクター無しで直当てすると、他の2つのライトと同様にエッジのシャープな影が出ます。
ちなみに付属のリフレクターを装着すると、約1段出力が上がります。影はリフレクターの影響でエッジがぼんやりとします。

RC60Bのレビューで測定したときと、条件は微妙に違っているので、参考程度ですが、リフレクターなしの直当てでは、

RC60B<FC-120C<FS-300B

の順で、それぞれ約1段の明るさの差がありました。

用途やライティングの組み方、ISO感度の許容値をどの程度で考えているかにもよりますが、FC-120Cは撮影のメインライトとして十分な出力だと感じました。

リフレクターあり、5600K、ライトは約1m程度離れた位置から当てています。露出計の設定は、1/125S、ISO400。
何回か測定しても80%→60%で露出の違いがほとんど出なかったのは、やや疑問が残りますが、10%以下の低出力でもしっかりと差が出ているところは良い点かと。
35%以下から目視でも分かるくらいに色が青くなりバラつきが出ています(現像は5591Kで統一しています)。複数のライトで厳密に色温度を合わせたい場合は、灯体の色温度設定の数字だけではなくカラーメーターが必要になりそうです。

低出力のモバイルバッテリーなどでの運用のさいにMAX出力となる35%でも、メーター読みで1/125S・F5.6・ISO400、実際にこの写真自体は1/160S・F4.5・ISO100で撮影しているので、リフレクターありの直光なら余裕で手持ち撮影できます。

FC-120Cは、「この大きさのライトで、これくらい出るなら十分」そう納得できる出力を持っていると感じさせるパフォーマンスのライトです。

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色温度可変+R/G補正の使いやすさ

FC-120CはRGBWのフルカラー対応のライトですが、個人的には色温度可変のバイカラーライトとしての使い勝手の良さを評価しています。

CCTモードでそれぞれ±150の値でR/G補正ができるため、

  • 地明かり
  • 自然光
  • 他のライト

とミックスするときの微調整がとても快適。
FS-300Bも色温度可変のバイカラーライトですが、自然光などとミックスしたときに今ひとつ色味を合わせきれない場面があります。FC-120Cの場合はR/G補正をすることで、より自然に他の光源と合わせることが可能に。

個人的な用途では、フルカラー(RGB)は、ここぞというときに使える飛び道具としての役割で十分。それよりも、白色光を合わせやすいことの方が、撮影においての実用面では大きな価値だと感じています。

マウントと可動部についての正直な話

本体のコンパクトさのために、アクセサリーマウントは独自のミニマウント。
FC-120Cには、汎用性のあるボーエンズマウントへの変換アダプターが付属しています。他のメーカーだと別売であることも多いので、同梱されている点は親切に感じました。

ただ、アダプターのティルトロックのレバーは小さめで、固定力もやや弱い印象。

普通のリフレクターくらいなら難なく取り付けられます。
他にも結構な重量があるNANLITEのプロジェクションアタッチメントも一応取り付けることは可能でしたが、角度変更などはやりづらく、保持力にはやや不安が残ります。

本体のティルトロックレバーは、ボーエンズマウントアダプターに比べるとやや大きいので操作性は上回ります。ただし、アダプター同様に、がっちり止めるにはやや固定力に不安あり。
FC-120Cは重めのアクセサリー類を使うというよりは、本体のみや付属のリフレクターくらいの軽いアクセサリーで使うのが合っていると感じます。

アンブレラ1灯という選択肢

FC-120Cのスタンド接続部には、アンブレラ穴が備わっているので、フォトグラファーには馴染み深いアンブレラライティングが手軽に使えます。

リフレクターを装着したままアンブレラを使用できます。
90cm程度の小型の傘で試してみましたが、リフレクターありだと、傘の柄の長さ次第では全面に光を当てるのは難しいです。ただ、リフレクターの有無で約1段の明るさの違いとなるので、どちらを取るかは状況次第かと。

アンブレラ1灯でのテーブルトップ撮影も試しました

上記のセットで撮ったテーブルトップの作例です。
この写真で、シャッタースピード1/100、F4.5、ISO400なので、十分手持ちで撮影できる明るさです。静物なら、もう少し絞りたければ、シャッタースピードを遅くしたり、感度を上げる余裕もまだまだあり、小型ライトながら、バウンス光でも使えるしっかりとした光量という印象。

専用ケースについて

付属の専用ケースには、本体や電源アダプターなどの1灯セットがきっちり収まります。
しっかりとした専用ケースで、保管や運搬という点では安心感がありますが、サイズ感としてはややかさばるため、常用するかどうかは人を選ぶと思います。

ケースのサイズは、約42×33×19cmとそれなりの大きさ。
重量もライトを入れた状態で約3.2kgあるので、カメラ機材などと一緒にこのケースに入れて電車で持ち運ぶのは難しそうです。

個人的にはそこまで使い勝手よく感じられず、実際に撮影に持っていくときには他のバッグに入れていることが多いです。ただ、FS-300Bには専用ケースが付属しておらず、保管のときなどにやや困る場面もあるので、「付属していること自体はありがたい」くらいの感覚でいます。
ちなみにこのケースは、スタッキングできる作りになっているようなので、複数のライトを車で運搬するなどの用途では便利そうです。

FC-120Cはどんな人に合うライトか

FC-120Cは、サブのライトとして優秀かつ、メインライトとしても使える、オールマイティさを持ったLEDライトだと感じています。

  • 大型ライトをすでに持っている人
  • トップライトやサブライトを軽くしたい人
  • 1灯でもメインとして活躍させたい人

そういった人にとって、FC-120Cは撮影現場でのライティングの自由度を少し広げてくれる存在になると思います。

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Tanaka Toshiyuki
フォトグラファー。
広告・ポートレート・商品撮影を中心に活動。

カメラや照明、ガジェットを仕事と私生活の両方で長年使用してきた経験をもとに、
スペックや流行に寄りすぎず、実際に使う人の目線を大切にしたレビューを行っています。

撮影の現場で感じたことや、使い続けて見えてきた長所・違和感を、
写真と文章の両面から伝えることを大切にしています。

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