雑誌smart のWEBサイトの連載でGIZMON Utulensをお借りして、レビューを書かせて頂きました。
レビュー用に使ってみたら気に入ってしまったので、違うレンズも試してみたくなりました。Kodak スナップキッズのレンズを再利用した、GIZMON Kodalensを購入したのでご紹介したいと思います。
外観
お茶の缶みたいなパッケージが可愛いです。
レンズ・レンズマウント、ベロア調の巾着、レンズ前面に貼ることが出来るスキンシールが付属しています。
レンズ部分はプラスチック製で非常に軽いです。
こちらはマウントアダプターです。金属製でしっかりとした作りです。購入したのはEOS Rシリーズ用のRFマウントです。カメラとの接続もガッチリとはまります。
レンズ単体で39gと非常に軽量です。バッテリー込みのEOS Rとの組み合わせで約695gで、スナップ撮影で持ち歩くのも苦になりません。
レンズキャップとリアキャップは付属していないので、ついでに安いものを買ってみました。
ESTUMIのワンタッチレンズキャップ 49mm用がそのまま取り付けられます。ただ、ちょっとハマりが悪いのですぐにとれてしまいます。いずれ無くしそうな気がします・・・。
リアキャップはAmazonで見つけたよく分からないメーカーのやつですが、安いわりに思ったよりもちゃんとしていました。
レンズキャップとリアキャップを装着した状態でも、付属の巾着に入れることができます。
Kodalensを装着すると、モニターの見え具合はこのような感じです。
焦点距離30mmの単焦点で、絞りはF10で固定。UtulensはF16なので、Kodalensの方が明るいです。
上の写真のモニターで見ても分かるように、フォーカスは1.2m〜∞なので、近いものには基本合いませんが、レンズとマウント部を緩めてあげることで、近い被写体にもある程度ピントが合うようになります。
撮影してみる
カメラはEOS R5です。
ちょっとシアンがかった独特の描写です。思っていたよりも歪みが少なく、遠景だと中心部は割と解像感があります。Utulensと比べると逆光のときのフレアやゴーストが少ないので、良く言えばキレイな写り、悪く言えば面白みが少ない描写という印象です。ただ、周辺光量落ちや周辺の甘さなど、最近のレンズには無い独特の味が感じられます。普通のレンズで撮影して、後処理で雰囲気や色味をフィルムっぽくすることは可能ですが、このレンズ独特のゆるさみたいなものまで後処理で再現するのは難しいと思います。
ポートレートはクリップオンストロボで撮影してみました。クリップオンで撮影すると写ルンですでフラッシュ撮影をしたときのような雰囲気が楽しめます。
本家「写ルンです」の写り
こちらは、Utulensのレビュー撮影のときに、比較用に写ルンですで撮影した写真です。FUJIFILMで現像に出してデータ化しました。
こうして見比べてみると、Kodalens+EOS R5の組み合わせは写ルンですよりもすっきりとクリアな描写で、やっぱりどこか最近のデジカメ的な描写です。それでもGIZMONのレンズを使うことで、普通のレンズには無い独特のレトロな雰囲気は出せていると思います。
写ルンですが1700円くらい、現像とデータ化に1500円くらいかかるので、27枚撮影するのに3000円以上かかります。Kodalensは6000円くらいしますが、デジカメ本体の値段を無視すれば60枚撮影すれば元が取れてしまいます。フィルムで撮影するというのはコスパで語るようなことではないとは思いますが・・・それでも手軽に写ルンです風を楽しむという用途にはGIZMONのレンズがぴったりです。
まとめ
本家の写ルンですと全く同じというわけにはいかないですが、Kodalensを使用した独特の味のある描写は、いつものミラーレスカメラでお手軽に「レトロでエモい」写真が撮影できます。ちょっと撮影にマンネリしてきたときにこのレンズを使ってみると、見慣れた風景も写真に収めたくなる素敵な風景に見えるかもしれないので、ぜひお試し下さい。
※2024年1月3日追記
Kodalensは残念ながら終売してしまったようです。同じGIZMONのUtulensも面白いレンズなのでぜひ試してみて下さい!こちらのsmart WEBの記事も合わせてご覧ください。
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