小型軽量なポータブルバッテリーでロケ撮影に安心感を:EcoFlow RIVER miniレビュー

小型軽量なポータブルバッテリーでロケ撮影に安心感を:EcoFlow RIVER miniレビュー

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キャンプなどのアウトドアや万が一の災害時の備えとして、注目度の高いポータブルバッテリー。カメラマン的には電源が確保できない状況でのロケ撮影のとき、これがあると安心感が違います。
1つ持っていても損はないと思い、EcoFlow RIVER miniを購入したので、レビューしたいと思います。

コンテンツ

外観

EcoFlowのポータブルバッテリーには大型で大容量のDELTAシリーズ、小型軽量なRIVERシリーズがあります。購入したのはRIVERシリーズの中でも最もコンパクトなRIVER miniという製品です。RIVER miniは本体上部のワイヤレス充電機能の有無を選ぶことが出来ます。

今回ご紹介するのはワイヤレス充電機能付きのRIVER miniです。外装の大部分が艶のあるピアノブラックになっていて、ちょっと高級な小型家電のような見た目です。

底の部分はつや消しで本体上部のピアノブラックとは違う質感です。

本体の裏側にへこみがあり、手でつかめるようになっています。軽量なので片手で簡単に持ち上げられるのですが、へこみ部分が浅くつかみにくい形状です。

サイズは24.9×14×13.3cmとコンパクト。バッテリー容量は210Wh・58333mAhとスマホだったら余裕で10回以上満充電にできる容量です。

重量は実測で2.8kgとポータブル電源としてはかなり軽量です。

出力端子

100W出力でノートPCへの給電も可能なUSB-C端子が1つ。USB-A端子が3つあります。USB-C端子はMacBook Pro(16インチ/2019)と接続したところちゃんと100W電源として認識されていました。

蓋付きの12Vシガーソケット端子が1つ。

AC出力端子は2つあります。3ピンの端子も接続可能です。

本体上部でワイヤレス充電が出来るようになっています。

iPhone12 ProMaxがちょうど収まるくらいのサイズ感です。15Wのワイヤレス充電ですが、IPhone12では15Wのワイヤレス急速充電はされていないようです。

小型な本体に7ポート+ワイヤレス充電と豊富な出力端子があります。端子には個別にON/OFFスイッチがあり、スイッチは後述するアプリでも操作可能で、使い勝手が良いです。

入力端子

本体への充電端子は蓋付きです。AC入力・ソーラー/シガーソケットの2つがあります。残念ながらUSB-Cでの本体への充電は対応していないようです。

付属の充電ケーブルは、左からAC・シガーソケット・ソーラーパネル用と3種類が付属しています。

AC入力用のケーブルはアダプターなどもなく、ケーブルのみなので持ち運ぶときにもコンパクトにまとまります。重量もケーブルのみで149gと軽量なので邪魔になりにくいです。

参考までに、他のケーブル類の重量はシガーソケットタイプが77g、ソーラータイプが114g。

内蔵ファン部分

本体側面左右に内蔵ファンの通気口があります。
本体温度の上昇によって自動でファンが回転するようになっています。ファンの音は結構大きいので、静かな室内では気になるかもしれません。アウトドアなど屋外で使用している分には気になるほどの音量ではないです。
バッテリー本体へ充電中はファンが回ります。自宅などでUPS的な運用を考えている場合はファンの音が気になりそうな気がします。

液晶

液晶は明るく視認性が良いですが、晴天の屋外などでは角度によっては見づらかったです。
残量や出力の状態など数字が大きく表示され、必要な情報がすぐ分かり、バッテリーの状態が把握しやすいです。

使用感

EcoFlowアプリ

専用アプリの使い勝手が良いです。

バッテリー本体への入出力・残量・使用状況などがひと目で分かるようになっています。
個別の出力端子のON/OFF切り替え、定格300WのAC出力を最大600Wまで出力可能にするX-Boost機能のON/OFFなどが可能です。

バッテリーの細かい設定やヘルプなどがあり、ネットワーク接続をすることで、バッテリーのファームウェアをアップデートすることが可能です。
バッテリーごとに個別に名称を付けられるので、複数個のポータブルバッテリーを同時に使用するときなどに便利そうです。
ただし、最初に接続したネットワーク上にバッテリーとスマホがない場合はバッテリー本体をホットスポットにして、直接接続モードにしなければいけないので、屋外でWiFi環境がない場合は少し面倒です。

EcoFlowアプリについて(EcoFlow公式サイト)

バッテリー本体への充電

EcoFlow独自のX-Stream技術により、ACコンセントから300Wでの急速充電が可能です。0−80%の充電が1時間以内で可能とのことなので、ACコンセントを使用して、充電時間を計測してみました。

0%から充電を始めましたが、最初のうちは75W前後の入力で、充電量が10%を超えたあたりから250W前後で安定して給電されていました。充電中は内蔵のファンはほぼずっと回りっぱなしです。

充電量充電時間経過時間
0〜50%40分40分
50〜70%13分53分
70〜80%7分60分
80〜90%11分1時間11分
90〜100%34分1時間45分

充電時間に要した時間を表にまとめました。80%くらいまでは250W前後で急速充電されていて、約1時間で80%まで充電できました。80%を超えたあたりから充電速度は落ちてきますが、0-100%の充電が約1時間45分で出来ました。
1時間で80%まで充電可能なので、キャンプで使用したいときなど、ポータブルバッテリーの充電を忘れてしまっていても車にACコンセントがあれば、キャンプ場に着くまでの間にだいぶ充電しておけるので安心です。

ロケ撮影でPCの電源として使用してみて

そもそもの購入目的であるロケ撮影での電源確保用途で使ってみました。

小型なのでクルーズカートの下段に置いても、他のものを置くスペースが確保できます。

RIVER miniが満充電の状態からMacBook ProへはUSB-Cポート経由で給電しながらテザー撮影してみました。ノートPCは画面輝度MAX、WiFi・BluetoothはONのまま、Capture Oneでのテザー撮影という使用状況です。
PCの残量が53%になってから、RIVER miniから充電を開始したところ、約1時間30分後にPCが100%充電状態になりました。そこから約1時間テザー撮影中のPCに給電。それに加えてCanon LP-E6バッテリーを1つ空から満タンまで充電。
上記の使用状況でRIVER miniの残量が52%でした。以前レビューしたAnker PowerCore III 19200 60WモバイルバッテリーがMacBook Proへの給電で約1時間ちょっと使用時間を延ばせるのと比較して、バッテリー容量の数値通り、3倍ほど(5〜6時間)の使用可能時間となりそうです。これだけバッテリー容量があると長時間のロケ撮影でもPC・カメラの充電に関しての不安はほぼないです。

家電を試してみる

家にある家電が動くのかどうか試してみました。

消費電力使用できるか
電気ケトル1250W
ドライヤー650Wドライ ✗・セット○
加湿器290W
サーキュレーター31W

出力がオーバーしている機器の場合、液晶のバッテリー残量の下に赤字でOVERROADと表示され、止まってしまいました。今回試したドライヤーは風の強弱が変えられるタイプのもので、弱では動きますが、強では止まってしまいました。X-Boost機能で600Wまでは使用可能とのことですが、手持ちで300W〜600Wのちょうど良い家電が見当たらなかったので、そこは試せず…実際に試していないのでアレですが、このコンパクトさで600Wまでの家電が使えるというのはいざというときの安心感があります。

まとめ

コンパクトながら大容量バッテリーを持つ、EcoFlow RIVER miniのレビューでした。宿泊するようなキャンプなどの用途ではやや物足りなさもあるバッテリー容量ですが、日帰りデイキャンプやロケ撮影での電源用途では必要十分なバッテリー容量があります。
艶感のあるピアノブラックの本体は、部屋に置いておいても違和感のないデザインです。パススルー充電が可能なため、普段は自宅に置いておいて簡易的なUPS装置としての運用も可能です。
小型軽量で持ち運びも苦にならない、ポータブルバッテリー入門機として最適の1台かと思います。

※2024年1月6日追記
RIVER miniは残念ながら終売となってしまっているようです。小型軽量で安価なポータブルバッテリーはけっこう需要があるかと思っていたのですが、他のメーカーも小型のものは無くなっているようなので、そういう流れのようです。EcoFlowはRIVER miniを使っていて、かなり安心感のあるメーカーだと感じるので、小型のポータブルバッテリーを探している場合は同じEcoFlowのRIVER 2 も検討してみて下さい。

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Tanaka Toshiyuki
都内在住フリーランスのカメラマンです。
ファッション・ポートレート・物撮りなどを中心に活動しています。

このブログではカメラ・機材やガジェットなど撮影に役立つものを中心に紹介しています。

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